出発の朝

夜明け前

 

何故か遠くへ行きたくなることがある。
雪が見たい。それも鈍行で。
1日でどこまで行けるか?

そんな単純な理由で、冬の臨時電車が走っていないとできないプランができあがった。

飯山線と北越急行線と上越線。どれも雪国の路線をつかって一筆書きのコースを作った。
きっぷは「18きっぷ」、北越急行線内は普通乗車券である。

2001年12月30日、始発電車に乗りこんだ。あたりは当然真っ暗である。
午前5時49分高尾駅。ここで朝食の弁当を購入。高尾からの電車も人影はまばらである。

中央本線で一路上諏訪へ。高度があがるにつれ雪が強くなる。上諏訪の手前で雪はやんだ。

上諏訪で駅構内の温泉に入る。朝風呂で温まったあとは松本を経由して長野へ。

長野駅で飯山線に乗り換え。
すでに気動車はホームに入っていた。
最初は帰省の人達で座れなかった車内もだんだんと空席が増えてくる。

雪が強くなる。
飯山線は日本でも有数の豪雪地帯を走る路線でもあるのだ。